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<報告>保健学科 キャリア入門で講義を行いました

 令和6年10月30日(水)、保健学科 キャリア入門にて生徒78名に向けて講義を行いました。

 まず、全国B型肝炎訴訟広島弁護団 弁護士 清水先生から「B型肝炎の正しい知識と患者の現状について」と題し、B型肝炎が蔓延した原因である“注射器の使い回し”の状況や、その後の裁判、和解について、また被害者の苦しみについてご説明がありました。その中で、全国B型肝炎訴訟広島原告団岡山支部の長本様より当事者の立場から、桐山様より遺族の立場から経験談をお話しいただきました。被害者の生の声を聞き、辛さ、悲しみ、願いが、生徒の心を揺さぶったようでした。

 次に、岡山大学病院 消化器内科 高木医師より「B型肝炎について知っておいて欲しいこと」と題し、B型肝炎の感染・悪化リスクとその対策、再活性化対策、ワクチン接種の重要性等についてお話がありました。最後に、岡山大学病院 新医療研究開発センター 難波看護師より「肝炎対策~国・県・院内の役割~」と題し、まず厚生労働省作成のショートドラマ「後悔のすえに」が再生されました。その後国の政策、岡山県の肝炎対策、岡山大学病院 肝疾患サポートチームの活動の3つについて紹介されました。生徒からは、「医療行為によるB型肝炎の感染や悪化を防ぐため、知識を身につけたい」「予防接種を自分も受け、周りにも受けるよう伝えたい」「肝炎医療コーディネーターに自分もなりたい」という感想が聞かれました。

 肝炎の正しい知識を持つことの重要性を知り、肝炎患者が抱える差別や偏見への苦しみ、経済的・身体的・心理的不安を、医療従事者としてどのように捉え、行動していくか、考えるきっかけになったと思います。